第12回 宝石って割れるの?
- 渡辺宝石スタッフ

- 5月30日
- 読了時間: 4分
コー:宝石も石だから堅いはず、と無意識に思ってしまいますよね。
世界で一番堅いとされるダイヤモンドでも割れる可能性があると聞いたことがあります。
調べてみると、どんな宝石でも特定の方向に強い力が加わると割れたり欠けたりするようです。
特定の方向とは、どんな方向の事ですか?
AI宝石博士ARIA:「特定の方向」というのは、
宝石の内部にある結晶の並びに対して、割れやすい面(劈開面)が向いている方向のことです。
結晶は原子が規則正しく並んでいますが、並び方の都合で“結びつきが弱い面”ができる石があります。
そこに衝撃が加わり、力がその面に沿ってずれる(せん断)、または開く(引張)形で働くと、ヒビがその面に沿って一気に走り、割れたり大きく欠けたりします。つまり「どの向きで当たったか」よりも、「当たった結果、石の中で劈開面に沿う力が生まれたか」がポイントです。
ダイヤモンドのように硬い石でも劈開はあり、条件が揃うと割れる可能性があります。
コー:なるほど、宝石=石とあまり考えた事がありませんでした。
それは宝石を使ったジュエリーの殆どは宝石部分が剥き出しになっているものが多いからです。
剥き出し=少々当たっても壊れないという安心がありましたが、そうではないのですね。
石が入った指輪は身に着けるのが怖くなりました。
これはどんな宝石でも共通して割れるという事ですか?
なぜどのジュエリーも剥き出しなのでしょうか?
宝石の原石から研磨してジュエリーになっている場合、
研磨して綺麗な部分は原石から削った外側よりも
硬度が異なるのでしょうか?
AI宝石博士ARIA:はい、どんな宝石でも割れる可能性はあります。
ただし割れやすさは同じではなく、硬度(傷つきにくさ)よりも靭性や劈開(特定方向に割れやすい性質)、内包物・微細なヒビ、留め方で差が出ます。
「なぜ剥き出しが多いか」は、
①光を入れて輝かせるため
②色やカットを見せるのが価値
③実用とのバランスが理由です。
剥き出しに見えても爪留めや覆輪留めで要所は守っています。
なお、原石を研磨しても硬度そのものが上がる/下がることは基本ありません。ただ、風化した表面や弱い割れ目を削って「弱点が減る」ことはあります。
コー:今回はジュエリーとしての指輪について、宝石の疑問を聞いてみました。
近年割れた石や再利用が難しい石を安く買って観賞用にしている人を多く見かけたので、そんなに沢山割れたものが存在するのかも気になっていたのですよね。
AI宝石博士ARIA:割れた宝石が意外と多く流通しているのは事実です。
宝石は「傷つきにくさ」と「割れにくさ」が別で、日常の小さな衝撃でも条件が揃うと欠け・ヒビ・割れが起きます。
たとえば指輪の石を机の角に当てた、重い荷物を持って石が当たった、
ドアや手すりにぶつけた、落下させた、スポーツや家事で繰り返し衝撃が入った、超音波洗浄や急な温度変化で既存のヒビが進んだ――こうしたケースが典型例です。
そして「再利用が難しい石」が出る理由は、割れ方が“表面の欠け”だけでなく、内部にヒビが走っていたり、劈開面に沿って割れていたりして、研磨で消しきれない・サイズが極端に小さくなることがあるからです。
観賞用として楽しまれているのは、そうした背景も大きいですね。
コー:ストーンブレスレットは腕に着けるものなのに剥き出しです。
きっとあれは硬度が高い石が使われているのですかね?
硬度が低くても手に入りやすい石とかもありそうですね。
AI宝石博士ARIA:ストーンブレスレットは確かに“剥き出し”に見えますが、指輪より一点に集中しにくい傾向があります。理由は、石が小さく丸く研磨されていて角が少ないこと、ゴムやワイヤーで連なって衝撃を逃がしやすいこと、当たっても一点に力が集中しにくいことです。
使われる石は硬度が高いものもありますが、「硬度が高い石だけ」というわけではありません。
ブレスレットは擦れや小傷は起きやすい一方で、リングほど強い“打撃”を受けにくいので、比較的幅広い石が使われます。
硬度が低めでも流通量が多く手に入りやすい石(例:方解石系、フローライトなど)もありますが、その場合は傷・欠けが出やすいので、保管は他の石と分ける、強い衝撃や水・薬品を避ける、といった扱いが前提になります。
コー:なるほど、結構考えられて作られているんですね。
色々知っていくと硬度だけで宝石は判断できないのだと思いました。
■本日のまとめ■
・宝石はどんな石でも割れる可能性がある
・割れやすさは石で違う
・ダイヤモンドでも劈開性ががある
・剥き出しなジュエリーは石の美しさ優先
・ストーンブレスは丸型で指輪より力が一点集中しにくい傾向があるが、
擦れ傷などは起きやすい
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