A、海外製品を購入する上で気を付けなければいけない事は主に3つです。
①含有量の違い
海外製品は、日本と含有量の違いがあります。
日本なら例えば、K18の場合75%金に対してその他金属が残りの25%入っています。
海外製に多い「18K」刻印は、刻印通りK18の場合もありますが、金の含有量が「K14」や「K10」の場合もありますので注意が必要です。
日本製品でSILVER925では、割金に銅を使っている場合が殆どです。
海外製品は詳細は分かりませんが、sterlingsilverのようにSILVER925のその他金属にアルミニウムのような安い金属が使われている場合もあります。
②割金に使われる金属
一般的に多い銅から、日本ではあまり割金に使われる事の無いアルミニウム、ニッケルなど、アレルギーに関係なく、安く作る為の金属が使われている事が多いです。
割金に使用する金属は、日本に限らず世界でも公開しなければいけないというルールはありません。
その為、何が入っているかを知ることは出来ないのです。
日本では、18金の割金には銅と銀を、銀製品には銅が入っていると言われています。
以前、買取で出された製品にあったのですが、18K刻印がされているのに金が全く入っていないという事もありました。
③国の名前が付いた宝石
台湾〇〇、オーストラリア〇〇など国の名前が付いたものは似た石を使っている場合が多いです。
「現地で買ったから安かった」と錯覚しやすいのですが、
10個買った中の7個は合成石又は偽物で、残りは天然石でも形がいびつで縦横のバランスが悪かったり、内包物が多かったり、業者が絶対買わない石だったりします。
これは、渡辺宝石に持って来られたお客様の石に多かった事例です。
石によっては横から見ると色の層があり、2~3枚の張り合わせで色の薄い所だけが本物で他部分は別のもの(別の石、ガラス、他の安い鉱物)の張り合わせという事も多くあります。
石の悪い部分や見せたくない部分は指輪の腕や他部分で隠しているので、パッと見では判断しにくいというのもあり、未だ騙される人が多いのが残念で仕方ありません。
何度も買って失敗して見分ける目を作るのも良いですが、それでは時間もお金も余分にかかってしまいます。
見る目が無いと安く買うことは難しいという事です。
旅行の記念にと割り切って購入されるのが良いかと思います。
※この③のテーマに関しましては社長の発言をまとめたものになります。
まとめ
旅行ついでのジュエリーショップには安価で購入出来る代わりに、日本とは含有量も違い、その他金属の部分がアレルギーになる可能性の高い安い金属だったり、産地にも聞こえるような似た石や合成石など、外国人に対して販売する為に待ち構えている場合もあるという事です。
宝石の知識と経験と、見る目が無いなら購入しない事をお勧めします。
▼ここからは余談です▼
以前、外国貨幣を使って、コインを使ったアクセサリーを作ろうとしたんですよね。
ドリルで穴を開けたり、火をかけて溶接してみました。
慣れてない事もあって失敗してしまった時、同じ貨幣を使おうとドリルで穴を開けてみると、外側と違う色が出てきたんですよね。
外側は厚めのメッキがかけてあり、中身は違う金属で出来ていました。
聞くところによると、偽物という訳ではなく外国貨幣は外側(模様や色、文字など)が同じであれば同じ貨幣として扱うみたいです。
これは経験談ですが、こんな事もあるようなので、外国の金属関係には少し気を付けなければいけないなと思いました。