私は渡辺宝石代表取締役をしております、渡辺正博です。
創業して2022年で47年経ちますが、宝石は奥が深く今でも勉強をしています。
私の事をご存知ない方が多いと思いますので、自己紹介をさせていただきますね。
今では宝石業界にいますが、私は最初から宝石に興味があったわけではありませんでした。
実は宝石との出会いは偶然なんです。
私は大学卒業後、銀行に就職したのですが向いていないと感じ、3年で退職しました。
退職間もない頃、着物と宝石を扱う会社に勤務していた従兄弟に会い、宝石を扱ってみないかと誘われたのがキッカケです。
この誘いがなければ、宅地建物取引主任の資格を持っていたので、不動産仲介業をするつもりでした。
もともと、絵を見たり描いたりするのは好きで子供の頃は図工の時間が大好きでしたが、宝石のことは全く知りませんでした。
従兄弟の会社の取引先に米国宝石学会鑑定士G.G.がおられて、講習会が開かれるということでしたので、参加させて貰いました。
1週間から10日間くらいだったと思いますが、宝石に関して基本的なことを教わりました。
とくに記憶に残っているのが、ダイヤモンドはラウンドブリリアントカット(上から見たら丸で全体の面が58面ある)にされたものが多いですよ。ブリリアントカットのプロポーションはこうですと、ブリリアントカットの中でも最高に輝くアイデアルカットのプロポーションの各部の%(パーセント)と角度を示された図を教えていただいたように思います。
そのアイデアルカットのダイヤはありませんか?と尋ねたら、ありませんとのことでした。
その最も良く輝くアイデアルカットのダイヤモンドは、何故無いのだろう?ブリリアントカットダイヤの中でも最も良く輝くブリリアントカットのダイヤ(アイデアルカットダイヤ)を見てみたい。そしてそれが本当に素晴らしく良く輝くんだったら、そのダイヤをお客様に推めるべきではないかと思いました。
同じ原石からアイデアルカットにカットすると削り落とさなければいけない部分が多く、小さくなってしまうので、重さ(カラット)重視の当時の市場では、アイデアルカットは歓迎されませんでした。
そんな時、テレビでF.G.A.の根本氏が出演され、最高に輝くダイヤモンドついて話しておられました。
そこでそのダイヤを取り扱っている店を知ったので、是非とも見たいと思い上京しました。
取扱店の社長を尋ねますとアイデアルカットダイヤモンドを鑑定している鑑定機関に連れて行って下さったのです。
初めて見るアイデアルカットダイヤモンドはピリピリと七色に輝き、まるで生きているようで感動したのを覚えています。
是非多くの人に見てもらい七色の輝きの素晴らしさを実感してほしいと思いました。
しかし、宝石はダイヤモンドだけではありません。
宝石を扱う他の店には宝石鑑定士が在籍すると思っていましたので、英国宝石学協会会友F.G.A.の称号を得る事にしました。(1985年に取得)
実際には、今も昔もF.G.A.の称号を持っている人は少ないようです。
私はF.G.A.として、自身が納得するものしか仕入れません。
それは、お客様を守る事にも店を守る事にも繋がるからです。
現在、渡辺宝石にはF.G.A.と同じくらい権威のある称号、米国宝石学会G.I.A.を持ったスタッフも在籍しております。
宝石のスペシャリストとして、これからも皆様のお役に立てればと思います。
【経歴】
1948年 鳥取県倉吉市で生まれる。
1972年 銀行に就職するが、3年で退職する。
1975年 宝石に興味を持ち、最高のダイヤモンドに出会う。
宝石専門店 渡辺宝石を創業。
1985年 英国宝石学協会会友F.G.A.を取得。
自身の経験と知識を活かし宝飾を販売し、現在に至る。